準備するもの
- 苗
- 野菜用培養土
- プランター(深さ30cm以上の大型のもの)
- 鉢底石
- 移植ごて(小型の園芸用シャベル)
- 園芸用の支柱(仮支柱、本支柱)
- 誘引用の麻ひも
- 化成肥料(固形)
- 園芸用ハサミ
- じょうろ
苗植えと仮支柱立て
とうがらしは種から育てることもできますが、苗からの方が短期間で収穫でき、失敗も少ないのでおすすめです。
- きれいに洗ったプランターに、鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる。
- 野菜用培養土を入れる。
- 30cm間隔で2カ所、苗の入った簡易のプラステック容器と同サイズの植え穴を掘り、じょうろで水を注ぎ入れる。
- 苗の入った容器から、苗を土ごと取り出す。このとき、苗が傷つかないように、根元を片手で押さえながら、逆さにしてそっと抜き出す。
- 水が土にしみ込んだのを確認したら、苗を取り出した状態のまま穴に入れ、株元に土をかぶせて、軽く押さえる。
- 苗のわきに仮支柱を立てる。下の写真のように、根元から10cm程度の位置にひもをゆるめにかける(誘引といいます)。
- プランターの底から水が流れ出るまで、たっぷりと水をやる。
その後は、土の表面が乾いてきたら水をたっぷりと与えましょう。
整枝と本支柱立て
一番果(最初にできた小さい実)がつく頃に、根元から10cmまでのわき芽と枯れ枝を切り取ります。また、2本立ち苗(1つの株から2本の茎が伸びている苗)は、一番果の収穫時期の頃に1本立ちにしてもよいし、そのまま育ててもかまいません。これらの工程を整枝といいます。
整枝後に1mほどの支柱を垂直に立てて20cmくらいの位置にひもをかけて、誘引します。わき芽かき(茎と葉の付け根から出てきた新しい芽を取り除くこと)と誘引は、以降も生長に合わせて2週間に1回程度を目安に行います。
追肥
実がつき始めたら、肥切れを起こさないように2週間に1回、化成肥料10gを追肥します。
収穫
開花から20日程度で、青とうがらしの収穫ができます。
さらに40日ほど経つと真っ赤に熟してくるので、へたの部分からハサミで切り取ります。
とうがらしは調理以外でも虫除けとして使うことができ、乾燥させたものをお米の保存容器に入れれば、虫が侵入するのを防ぐことができます(効果の目安は1カ月ほどです)。丸ごとよりも、輪切りにしたもののほうが効果的ですが、その場合はティーバッグなどに入れて、使用するようにしましょう。
藤田 智
1959年秋田県湯沢市生まれ。宮澤賢治に憧れ、岩手大学農学部に入学し、同大学院修了。向中野学園高校教員、恵泉女学園園芸短期大学助教授を経て、現職。専門は、園芸学、野菜園芸学。野菜栽培に関連する著書は160冊を超え、「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVにも多数出演する。家庭菜園や市民農園の指導、普及活動を通じて、野菜づくりの楽しさを広げる取り組みを行っている。
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