準備するもの
- 種
- 野菜用培養土(14リットル)
- プランター(深さ15~20cm程度の長方形)
- 鉢底石
- 移植ごて(小型の園芸用シャベル)
- 化成肥料(固形)
- 園芸用ハサミ
- じょうろ
種まきの手順
ほうれん草は種をまいて育てます。種のまき方は、筋状の溝を作ってその溝に種をまく「すじまき」を用います。
- 種の皮が固いのでひと晩、水に浸す(発芽しやすくなる)。
- きれいに洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる
- 野菜用培養土を入れる。このとき、プランターいっぱいに土を入れるのではなく、縁から2cmくらい高さを残しておく。
- 10~15cm間隔で、深さ1cm程度の溝を2列作る。
- 下の写真のように、溝に約1cm間隔で種をまく。
- 溝の両側から土を指でつまむようにしてかぶせ、手で軽く押さえる。
- プランターの底から水が流れ出るまで、たっぷりと水をやる。
その後は、土の表面が乾いてきたら水をたっぷりと与えましょう。
生育に合わせて間引き・土寄せ・追肥
【1回目の間引き】
種まきから約1週間で発芽します。双葉が開いて本葉が見え始めたら、最初の間引きを行います。3cm間隔になるよう、育ちが悪い芽を抜いていきます。
【2回目の間引き】
草丈が7~8cmになったら、5cm間隔に間引きします。本葉が3、4枚になったら化成肥料10g程度を2列の間にまき、土と混ぜて根元に土寄せしましょう。
草丈が8~10cm程度に生長したら、再び化成肥料10g程度を追肥し、土寄せします。
【3回目の間引きと収穫】
草丈が10~15cm程度に育ってきたら、混んでいるところを間引きしながら、収穫を始めます。間引いた後は、追肥しましょう。
草丈が20cm以上で本収穫
草丈が20cm以上に生長したら、必要な分を株元からハサミで切って収穫します。
甘みのある冬採りほうれん草。ほうれん草は葉物野菜のなかでも鮮度が落ちやすいため、収穫したらすぐ調理して、食べるようにしましょう。
この他にもアクの成分であるシュウ酸が少なく、苦みのない「サラダほうれん草」という生食できる種類もあり、栽培方法は通常のほうれん草と同様です(採れたての新鮮なものを味わう、「生食用ほうれん草で作るポパイサラダのレシピ」も紹介していますので参考にしてください)。この機会に、色々なほうれん草の栽培にトライしてみてはいかがでしょうか。
藤田 智
1959年秋田県湯沢市生まれ。宮澤賢治に憧れ、岩手大学農学部に入学し、同大学院修了。向中野学園高校教員、恵泉女学園園芸短期大学助教授を経て、現職。専門は、園芸学、野菜園芸学。野菜栽培に関連する著書は160冊を超え、「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVにも多数出演する。家庭菜園や市民農園の指導、普及活動を通じて、野菜づくりの楽しさを広げる取り組みを行っている。
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