エリンギと松茸の分類や味、食べ方は?
●分類
[エリンギ]
ヒラタケ科に属します。
[松茸]
キシメジ科に属します。
●おいしい時期や味、食べ方
[エリンギ]
・おいしい時期
人工栽培のため通年で流通しています。
・味
味や香りにクセがなくて食べやすく、弾力があってコリコリとした食感です。
調理する時には、繊維に沿って縦に裂くと味が染み込みやすく、繊維に対して直角の輪切りにするとホタテの貝柱のような食感も楽しめます。
・選び方・保存法
カサの色が薄い茶色で、あまりカサが開きすぎていないものを選びましょう。軸は、白く太めで、弾力と硬さのあるものがおすすめです。
保存するときはラップで包み、冷蔵庫で保存。なるべく早めに食べましょう。
・食べ方
和洋中、どんな料理とも相性がいい食材で、形が崩れず、旨みがプラスされるため鍋や煮込み料理にもぴったり。野菜炒めなら薄い輪切りにして食べるのがおすすめです。ほかにもパスタ、ソテー、揚げ物、炒め物、バーベキューなどいろいろな楽しみ方があります。
[松茸]
・おいしい時期
秋、特に10~11月です。
・味と香り
秋の味覚の王様とも呼ばれる豊潤な香りが最大の特徴。香りはマツタケオールとメチルシンナメート(桂皮酸メチル)によるものです。
・選び方・保存法
カサがあまり開いておらず、内側のヒダが白くて、あまり汚れていないものを選びましょう。軸の部分に弾力がないものは、虫食いの可能性があるので注意が必要です。保存すると風味が落ちてしまうので、なるべく早く食べましょう。
・食べ方
七輪などを使った炭火焼や、土瓶蒸し、吸い物、炊き込みご飯など、香りを生かしたものがおすすめ。フライや天ぷらにしても、楽しめます。
エリンギと松茸、値段が違うのはなぜ?
エリンギは比較的値段も安く手に入りやすいのですが、松茸は高価です。その理由のひとつは栽培方法にあります。エリンギと松茸の違いと、松茸の値段がなぜ高いのかを解説します。
●分布
[エリンギ]
ヨーロッパ原産で、地中海性気候の地域を中心に自生しています。日本では自生していません。
[松茸]
日本や中国など、アジア地域に広く自生しています。「万葉集」に「秋の香」と記されるなど、古くから食べられてきたと考えられます。
●生長の仕方
[エリンギ]
落ち葉や倒木、切り株などに生え、植物の有機物素材を分解し、栄養にする「腐生菌(※1)」のきのこです。
[松茸]
植物の細根部に共生して相互的に栄養を提供し合って菌根をつくり、生長する「菌根菌(※1)」のきのこです。
●栽培方法
[エリンギ]
1990年代になってから国内での人工栽培が始まり、長野県、新潟県を中心に栽培されています。そのため1年を通じて流通しています。
[松茸]
人工栽培の方法が確立されておらず、自生の松茸も減少傾向にあるため、旬の時期(特に10月~11月頃)だけ楽しまれています。
エリンギと松茸の栄養は?
エリンギと松茸は、エネルギー、水分量、脂質などはほぼ同じで大きな差はありません。差がある栄養素をあげると、ナイアシン、パントテン酸、鉄、ビタミンB2など。両方とも豊富なナイアシンは松茸のほうにより含まれます。パントテン酸は松茸に多く含まれ、ビタミンB2はエリンギのほうが含みます。鉄は、エリンギは100gあたり0.3mg、松茸は1.3mgと、松茸の方が比較的多く含みます。
最後に
エリンギと松茸の栄養や違いを食卓の話題にしてみてください。