椎茸の主な栽培方法
椎茸の栽培方法には、原木栽培と菌床栽培があります。原木栽培はクヌギなどの幹に椎茸の胞子を植える方法で、菌床栽培はおがくずに栄養となる米ぬかなどを加え滅菌した培地で栽培する方法です。菌床栽培の方が1年を通じて栽培でき、収穫までの日数も短いため、2019年の生産量では主流となっています(菌床栽培6万5198トンに対して、原木栽培は5914トン)。
VEGEDAY編集部では、JAタウンの栽培キット「【菌床椎茸栽培キット】おうちしいたけ」で、実際に椎茸を栽培しました。
準備するもの
- 椎茸栽培キット
- 霧吹き
- 園芸用ハサミ
椎茸の簡単栽培
●初日
箱に入った栽培キットが届き(下の写真)、早速箱を開けて、菌床(きんしょう)を包むビニール袋を剥がすと、ほんのり椎茸の香りが漂いました。
添付の説明書に従って、菌床を付属のトレーにセットして霧吹きで水をかけ(霧吹きがない場合は水道の蛇口から直接水をかけてもOK)、再び箱に入れ(乾燥を防ぐため)、いよいよ栽培スタートです。
ここまでの所要時間は20分くらいでした。
●2日目
菌床表面の白い部分がポコポコと盛り上がり、早くも椎茸の芽が出始めています。
乾燥しないよう、水やりは1日3回を目安に、霧吹きでたっぷり水をかけます。
トレーにも常に半分の高さまで水が入っているように注意しましょう。
●6日目
芽の直径が1cmを超え、ブルーベリーくらいの大きさになりました。
●7日目
芽が大きくなり、数も増えています。写真右側の部分は生長が早く、きのこのかさも出てきました(キットをセット後7~10日で小さな椎茸の芽が出るようなので、かさが出たものはかなり生長が早い状態です)。
●10日目
生長が早い椎茸のかさがグンと大きく、厚くなりました。他の部分も芽が膨らみ、菌床の表面がどんどん埋め尽くされています。
●11日目~収穫
生長が早い椎茸のかさが、前日よりもさらに大きくなりました(朝は普通の状態でしたが、夕方にはかさがひっくり返ってしまうほどの生長度)。小さかった椎茸も次々と大きくなっています。
椎茸の根元をハサミで切って収穫します。
*収穫サイズの目安は下の画像を参照。11日目くらいのサイズまで育てることはできますが、かさが開かないようこまめな状態のチェックが必要となってしまうため、市販されている椎茸と同じくらいのサイズ(4~5cm)がベストです。
立派な椎茸が10個以上、収穫できました。
気温にもよりますが、栽培開始から数日で椎茸の芽が出て、10日目くらいから収穫できます。菌床では4カ月ほど断続的に椎茸が生えてくるため、上手に育てれば1kg以上の収穫もできるようです(下の画像の手前が市販サイズくらいで収穫したもの。奥のかさがひっくり返ったものは育ち過ぎの例となります)。
最後に
椎茸は栽培キットを使えば日々の水やりに注意するたけで簡単に育てられます。
採れたての椎茸を、焼いたり炒めたりして楽しんでください。
椎茸の生長度は、室内の温度・湿度管理により、上記とは異なる場合がありますことを、予めご了承ください(編集部では同じキットを使って3つの家庭で試しましたが、11日目でもまだ6日目の1cmくらい、というケースもあり、育ち方が大きく異なりました)。