野菜の種類
[キャベツ]栄養と選び方や保存、春&冬&夏秋キャベツの違い
ビタミンCやビタミンK、葉酸などを多く含む、アブラナ科の野菜。原産はヨーロッパで、日本で広く食べられるようになったのは明治時代からです。
栄養素
- ビタミンC
- ビタミンK
- 葉酸 など
旬・産地
キャベツの生育温度は15~20℃と比較的涼しい気候を好む野菜です。そのため季節ごとに産地を変えることで周年で路地栽培されています。大きく分けると4~6月、7~10月、11~3月の3回の収穫期があります。出回る時期によって品種が変わります。
春キャベツ
おもに4~6月に出回ります。「新キャベツ」「春玉」として売られていることもあります。巻きがゆるやかで、球の中心に近い葉も黄緑色を帯びています。葉が柔らかいので、サラダや即席漬けなどの生食向きです。
冬キャベツ
晩秋から早春(11~3月)にかけて出回ります。中でも「寒玉」ともよばれるものは、煮込むと甘みがあるのが特徴。葉が硬くて煮くずれしにくいので、ロールキャベツなどの煮物に向いています。
夏秋キャベツ
7~10月に出回るキャベツで、葉が柔らかいのが特徴。群馬県、長野県、北海道などの冷涼地でつくられるものは、高原キャベツとも呼ばれます。
選び方
おいしいキャベツの選び方
葉と葉の間にすき間がなく、葉の巻きがしっかりとしているものがおいしいと言われています。一玉買う場合は、軽く押して巻き具合を確認してみましょう。カットしてあるものはカット面を見て、芯が上まで伸びていないものを。
保存方法・期間
①キャベツを丸ごと保存する場合
最初に芯をくりぬきます。そこに湿らせたペーパータオルなどを詰め、ビニール袋に入れて冷蔵庫へ。芯から水分が補給され、ある程度みずみずしさを持続できます。
②半分にカットされたキャベツを保存する場合
ラップに包まれている場合、そのままでは呼吸ができずに早く傷んでしまいがち。必ずビニール袋に入れ替えてから冷蔵庫で保存しましょう。
下ごしらえのコツ
切り方
- 厚みと幅が均一になるように切る。
- 氷水に入れ、ザルでさっと水気を切る。
レシピ
煮ても炒めても生でもOK!キャベツの甘みを生かした料理レシピ
ハンガリー風ロールキャベツ
材料(4人分、8個)
- キャベツ:1個
- 塩(キャベツの1%):大さじ1/2
- コショウ:少々
タネ(キャベツの中に詰めるもの)
- 豚ひき肉:400g
- パン粉(またはご飯):25g
- 牛乳:50ml
- タマネギ(みじん切り):1個分
- サラダ油:大さじ1/2
- 塩(肉の1%):4g
- ナツメグ:少々
煮込むときに加えるもの
- ザワークラウト:500g
- ベーコン:100g
- ニンニク:1片
- ローリエ:1枚
- 水:1カップ
- 固形スープ:1個
- 塩:少々
ブールマニエ
- 小麦粉:大さじ2
- バター:大さじ2
トッピング
- サワークリーム:100ml
- パプリカ(粉):少々
- パセリ(みじん切り):少々
作り方
- キャベツの芯をくり抜き、芯のあったほうを下にして、かぶるくらいの湯で茹でる。葉が外側から順番にはがれてきたら1枚ずつ盆ザルに広げ、水気をきる。
- 芯に近いかたい部分をそぐように切り、厚みを均一にする。塩、コショウをふり、大小のサイズを2枚ずつ8組準備する。残ったキャベツはせん切りにする。
- パン粉(またはご飯)に牛乳を加え、ふやかしておく。タマネギはサラダ油で炒める。
- ボールにひき肉、タマネギの1/2量、パン粉、塩、ナツメグを入れて、粘りが出るまでよく練る。
- キャベツに8等分にした「4」をのせ、巻く。初めは右側のみ折り込んで、左側は巻き終わってから中に折り込むようにする。
- 鍋にザワークラウトの1/2量を敷き、「5」を並べる。すき間に残りのザワークラウトを詰め、上にせん切りにしたキャベツ、ベーコン、残りのタマネギをのせる。
- 水、固形スープ、つぶしたニンニク、ローリエを入れ、紙ぶたをして強火にかける。煮立ったら中火で30~40分煮込む。
- ロールキャベツを取り出す。小麦粉とバターを練り混ぜたブールマニエを加え、混ぜながら熱してとろみをつける。塩、コショウで味をととのえる。
- ロールキャベツとともに盛りつけ、サワークリーム、パプリカ、パセリをトッピングする。
芽キャベツのバーニャカウダ
材料(4人分)
- 芽キャベツ:200g(20個)
- パプリカ(赤・黄ピーマン):各100g
- カリフラワー:100g
- オリーブオイル:150ml
- ニンニク:5片
- アンチョビ:30g
- オレガノ:少々
作り方
- 小鍋にニンニク、オリーブオイルを入れ、弱火でゆっくりと熱する。オリーブオイルがニンニクにかぶっていることをチェックし、焦げないように火加減をみながら、柔らかくなるまで揚げ煮にする。
- ニンニクを取り出してフォークなどでつぶす。アンチョビはみじん切りにする。
- オリーブオイルに「2」とオレガノを加え、弱火で混ぜながらアンチョビが溶けるまで煮る。
- 芽キャベツは芯を取り、十文字に切り目を入れて塩水につける。塩を入れた湯で2~3分程茹で、ザルに上げて水気をきる。
- パプリカは皮をむき、カリフラワーは茹でて、一口大に切る。
- 野菜を盛り、バーニャカウダを添える。
柔らか春キャベツサラダ
材料(4人分)
- キャベツ:400g
- タマネギ:1/2個(120g)
- にんじん:1/2本(60g)
- きゅうり:1/2本(60g)
- レタス:1枚
- パセリ(みじん切り):少々
- ゆで卵:1個
【A】
- フレンチドレッシング:60ml
- オリーブオイル:12ml
- 粒マスタード:8g
- 塩:少々
- コショウ:少々
作り方
- キャベツは大きめの角切り、タマネギは薄切り、にんじんはせん切り、きゅうりは小口切りにする。
- ボールに「1」を入れ、野菜の重量の1.5%の塩(分量外)を加えてもむ。全体がしんなりしてきたら絞って水気をきる。
- ボールにAを入れ、混ぜ合わせる。「2」を入れ、あえる。
- 器にレタスを敷き、「3」を盛りつけてパセリをちらし、4等分にしたゆで卵を飾る。
キャベツとグレープフルーツのエスニックサラダ
材料(4人分)
- キャベツ:400g
- ミントの葉(または青じそ):1本
- グレープフルーツ:1/2個
- 焼豚:2枚
- サラダ菜:1枚
- 香菜:適量
【ドレッシング】
- ナンプラー:大さじ2
- レモン汁:大さじ3
- 砂糖:大さじ3
- グレープフルーツ果汁:適量
- ニンニク(すりおろし):小さじ1
- 赤とうがらし(みじん切り):1本
作り方
- キャベツ、ミントの葉はせん切りにし、冷水にひたしてパリッとさせ、水気をきる。
- グレープフルーツを切って果肉を取り出し、粗めにほぐして「1」とさっくり混ぜ合わせる。
- 器にサラダ菜を敷き、「2」を盛りつけ、せん切りにした焼豚、香菜をトッピングする。
- ドレッシングの材料を混ぜ合わせ、食べる直前にあえる。
回鍋肉
材料(4人分)
- キャベツ:300g
- 豚バラ肉:150g
- 酒:大さじ1/2
- 醤油:小さじ1
- ピーマン(赤・緑):各1個
- ネギ:1/2本
- ショウガ(みじん切り):1/3片分
- ニンニク(みじん切り):1/2片分
- サラダ油:大さじ3
- 片栗粉:大さじ1
- 水:大さじ1
- 熱湯:2カップ
- 塩:小さじ1
【A】
- 甜麺醤(ないときは赤味噌):大さじ2
- 豆板醤:小さじ1
- 酒:大さじ1
- 醤油:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- サラダ油:大さじ3
- 塩:小さじ1/2
作り方
- キャベツは5~6cm角に切る。サラダ油大さじ1でさっと炒め、熱湯と塩を加えて茹で、ザルに上げておく。
- ピーマンは一口大に、ネギは斜め切りにする。
- 豚バラ肉を5~6cmの幅に切り、酒、醤油で下味をつける。さっと茹でてザルに上げておく。
- 鍋にサラダ油大さじ2を熱し、ショウガ、ニンニクを炒め、「2」と「3」を加えて炒める。混ぜ合わせたAを加え、煮立ったら「1」を加えて全体を炒める。
- 水溶き片栗粉(片栗粉と水を混ぜ合わせたもの)でとろみをつける。
写真:小林友美(1~5枚目)
制作・監修・レシピ提供:カゴメ
参考文献:
『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』白鳥早奈英・板木利隆監修(高橋書店)
出典:
農林水産省 平成26年産野菜生産出荷統計(産地)
独立行政法人農畜産業振興機構 野菜ブック「キャベツ」(春キャベツ、冬キャベツ、夏秋キャベツの特徴)
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カゴメが運営する野菜専門メディアVEGEDAY
最終更新:2022.07.25