“苦手な理由”を克服する調理法
小さなお子さんは、苦手なものにとても敏感。ここでは、「食感」「見た目」「におい」「甘さ」などの、苦手な理由別におすすめの調理法をご紹介します。
やわらかい食感が苦手なら…炒めて食感を変える
にんじんを煮たときの、やわらかな「フニャッ」とした食感が苦手な場合は、炒め料理にしましょう。ピーマンやごぼうなど、食感の強いものと一緒に炒めると、他の食材と組み合わさってほどよい噛みごたえが出ます。反対に、食感がさらにやわらかい卵と一緒に油で炒め合わせるのもおすすめ。うま味の濃い卵のふんわりとした食感が、苦手なにんじんの存在感をカバーしてくれます。
見た目が苦手なら…色がなじむものに入れる
にんじんの色や見た目が苦手な場合は、似た色合いの食材を合わせて、目立たなくしてしまいましょう。色味が近いかぼちゃのポタージュにすりおろして加えたり、ハンバーグやミートソースにみじん切りにして混ぜ込んだりすると、違和感なく食べられます(写真はミートソース)。
においが苦手なら…好きなものに混ぜる
油脂分を含むものと相性が良く、組み合わせると独特の青臭さが和らぎます。すりおろしてカレーやケーキに混ぜるなど、「好きなもの」に入れるとよいでしょう。
甘さが苦手なら…異なる甘みと合わせておやつに
おかずとして甘いのは苦手でも、異なる甘さと組み合わせて中和させれば、グッと食べやすくなります。おすすめなのがホットケーキ。ミックス粉を加える直前に、すりおろしたにんじんを混ぜるだけで、パクパクと食べられるおやつに!
おいしく食べてしまうことができれば、にんじんへの苦手意識もきっとやわらぐはず。 にんじんっぽさが気にならなくなる調理法を、ぜひ試してみてください。
高城順子
女子栄養短期大学食物栄養科卒。和・洋・中華料理の専門家に師事した後、料理教室の講師を経て、フリーの料理研究家に。研究途上、栄養学の見地から野菜や果物のより有効な活用を思い立ち、エスニック料理の真髄を学ぶために東南アジア諸国を訪問。そこで習得した「美味しい健康食」の料理法をまとめ、発表した『くだものと野菜のヘルシークッキング』は、各方面から評価を得る。
入手しやすい材料からちょっとした工夫で作る家庭料理が人気。テレビをはじめ、多数の雑誌で料理を発表し続けるとともに、新しい時代の食文化啓蒙活動にも力を入れている。