①[外葉]硬めで苦みがあり、油を使った調理に
緑色の外葉は、アブラナ科特有のほのかな苦みがあり、繊維が太くて硬いのが特徴です。下ごしらえでは、白い軸の部分と葉を切り分け、それぞれを包丁の刃先から滑らせるようにして、写真のようなそぎ切りに。繊維を断ち、断面を増やすことで、調理しやすくなります。
●おすすめ調理法
油との相性が良いので、炒めものに向きます。大きめに切って、油をからませるようにして強火で一気に炒めましょう。途中、水を少量加えると、蒸気で中までムラなく火が通ります。
②[内側の緑が残る部分]バランスのとれた味で、鍋ものに最適
適度に厚みと弾力があり、甘みと苦みのバランスが良く、シャキシャキとした食感。下ごしらえでは、包丁の刃先で引くようにして切ると繊維を傷めず、あくが出にくくなります。
●おすすめ調理法
鍋料理に向いています。白菜を1枚ずつ茹でて水気をきり、縦にくるくる巻いて一口大に切ったものを入れると、見た目が良く、食べやすくなります。
③[内側の黄色みがかった部分]やわらかく甘みがあり、煮もの向き
繊維がやわらかく甘みがある部分。火を通すとさらに甘みが増します。繊維に対して横向きに切って使います。下茹でするときは、切らずに1枚の葉ごと茹でたほうが、うまみを逃しません。沸騰した湯に芯の方から入れ、透明感が出たら全体を湯に入れます。全体に透明感が出たらザルに上げ、冷ましましょう。
●おすすめ調理法
蒸す、煮る調理に向いています。加熱するときは、十分に火を入れるのがコツ。繊維の中までやわらかくして、うまみを引き出しましょう。
④[黄色い中心部分]繊維までやわらかく、生で食べられる
成長し続けている若い部分なので繊維がやわらかく、一番甘みが強くて、生食に適しています。また、じっくり火を入れるとさらに甘みが増し、トロトロの食感に。
●おすすめ調理法
サラダやあえものにして生で食べるのがおすすめ。サラダにする場合は、葉先は手でちぎり、白い部分は軽く塩もみしましょう。加熱して食べる場合は、スープ煮、汁もの、グラタンなどに。
4つの部位に加え、捨ててしまいがちな白菜の芯も調理に使えます。芯はもっともうまみが凝縮されている部分。白菜を使った鍋や煮ものを作るときは、一緒に入れて味出しとして活用しましょう。
白菜は、丸ごとや1/2サイズで手に入れれば、部位ごとの味や食感を楽しめます。それぞれの部位を生かす調理法でおいしくいただきましょう。