くわいってどんなもの?
[由来と生産地は?]
平安時代に中国から伝わったといわれています。漢字では「慈姑(読み方はくわい)」と書きます。広島県福山市が全国シェアの72.3%を占め(2016年出荷量)、日本一の生産地です。埼玉県さいたま市や草加市、越谷市も一大産地ですが、植え付けは手作業で、収穫は真冬の水の中で行うといった重労働になり、最近は生産者が減っています。
[なぜ縁起が良い?]
大きな芽が出るので縁起が良いとされています。そのため、お正月のおせち料理にくわいの煮物が入ります。
[どこを食べる?]
水田のような泥の中で育ちます。地下に潜った茎(ほふく茎)にできる、養分を蓄えて丸くなった部分(塊茎)を食べます。11月~翌1月までが旬の時期です。
くわいの栄養や特徴、食べ方
[栄養(生、可食部100g当たり)]
ビタミンE(α-トコフェロール)3.0mg、葉酸140μg(マイクログラム)、銅0.71mgが豊富で、カリウム600mgや亜鉛2.2mg、ビタミンB6 0.34mg、パントテン酸0.78mgなどを含んでいます。
[特徴と食べ方]
独特のほろ苦さの中にほんのりとした甘みがあり、加熱するとホクホクとした食感になります。含め煮などの和食が一般的ですが、素揚げやクリーム煮、くわいご飯などにしても楽しめます。
[選び方]
皮が美しい青色をした、青くわいが一般的です。芽に張りがあってピンと伸びており、皮が鮮やかな色味でつやがあり、傷がないものを選びましょう。
[保存法]
冷暗所で水につけておくか、ラップに包んで冷蔵庫の野菜室で保存してください。
最後に
くわいの栄養や特徴を知って、ぜひ普段の料理でも味わってみてください。