ブロッコリーとカリフラワーは同じ種類?
ブロッコリーもカリフラワーもケールから分化したものと考えられており、どちらも同じ「アブラナ科」に属する野菜です。キャベツの仲間でもあり、ブロッコリーの先端を包む葉を見ると、キャベツとよく似ていることに気がつくでしょう。またブロッコリーもカリフラワーも、小さな蕾が集まった「花蕾」を食べるので、食用となる部分も同じです。
ブロッコリーとカリフラワーの違いは?
1.ブロッコリーの花蕾には花が咲く?
カリフラワーは茎の頭部のみに密集して花蕾がついており、生育は初期段階で止まります。一方、ブロッコリーはわき芽の先にも花蕾がつく品種があり、生長し続けます。そのため放っておくと、花が咲くこともあるのです。
2.ブロッコリーは緑黄色野菜、カリフラワーは?
ブロッコリーとカリフラワーでは、栄養が異なります。
ブロッコリーはβ-カロテン810μg(マイクログラム、可食部100gあたり)を含む緑黄色野菜です。一方、カリフラワーのβ-カロテンは18μg(同)で、農林水産省や厚生労働省の分類では、「その他の野菜」に該当します。β-カロテン以外の栄養では、ブロッコリーはビタミンE(α-トコフェノール)2.4mg、ビタミンK 160μg、ビタミンC120mg、葉酸210μgを多く含みます。カリフラワーは、ビタミンC81mg、葉酸94μgを多く含みます。
「緑黄色野菜」と「その他の野菜」とは?違いと分類の仕方はコチラ
3.茹でるとビタミンC量はどう変化する?
下のグラフは、ブロッコリーとカリフラワーに含まれるビタミンCを、生と茹でた場合で比較したものです。生だとブロッコリーの方がカリフラワーよりも多く含まれます。しかし茹でたものを比較すると、ほぼ同じ数値に。カリフラワーは茹でることによるビタミンCの損失が少ないことがわかります。
4.ブロッコリーとカリフラワーでは茹で方が違う?
ブロッコリーを茹でるときは小房に分けて、カリフラワーは小房に分けて茹でると崩れてしまうため丸ごとで、と違いがあります。それぞれの、茹で方のコツはこちら。
ブロッコリーとカリフラワーのうんちく
●カリフラワーはブロッコリーの突然変異!?
カリフラワーの原産地は地中海沿岸とされています。野生種のケールから分化したものがブロッコリーで、ブロッコリーが突然変異により白化したものがカリフラワーといわれています。
●カリフラワーにはいろいろな色がある
ブロッコリーは緑色のほか、花蕾が紫色のものがあります。カリフラワーはさらに種類が多く、白色の他に、
・オレンジブーケ
花蕾がオレンジ色のカリフラワー。茹でるとさらに鮮やかな黄色になる。
・パープルフラワー
花蕾が紫色のカリフラワー。茹でるといっそう鮮やかな紫色になる。
・ロマネスコ
花蕾が黄緑色。イタリア伝統の野菜で、ゴツゴツした見た目が特徴。
最後に
ブロッコリーとカリフラワーの違いやうんちくを話しながら、2つの野菜を食べ比べてみてください。