準備するもの
- もやしの種(緑豆など)
- 清潔な広口の容器(瓶など)
- ガーゼ
- 輪ゴム
- アルミホイル
もやしの種の選び方と種類
●選び方
もやし栽培専用の種として販売されているものか、食用の乾物を使います。
市販されている野菜の種のなかには、殺菌剤で処理されているものもあるので避けます(普通に育てて食べる分には問題ないが、もやしやスプラウトなど新芽を食べるものには向かないため)。
●種類
- 緑豆(グリーンマッペ):茹でたり、炒めたりして豆ごと食べられる、一般なもやし
- ブラックマッペ:関西を中心に流通しているシャキッとした歯ざわりの豆もやし
- レンズマメ:生育が早く、4~5日で収穫できる
- 小豆:やや甘い香りがする。熱湯にくぐらせるだけですぐに火が通る
- ササゲ:軸が太くて風味が良く、サラダにもおひたしにしてもおいしい
- アルファルファ:軽く湯通しすれば臭みも消えて、サラダにもいい
- とうもろこし:茹でたとうもろこしのような独特の甘さで風味も満点
もやしの簡単水耕栽培
VEGEDAY編集部では、実際にもやし(緑豆)を栽培しました。日ごとの手順ともやしの変化を紹介します。
●初日
写真のように大きめの容器(清潔なものを使用しましょう。煮沸消毒の仕方は下記のmemoを参照ください)にもやしの種を入れて、5倍以上の量の水を注ぎ、種に吸水させます。種からもやしに成長すると、かさが10~20倍近くになるので、種を入れすぎないよう注意しましょう。口をガーゼで覆ってふたをして、輪ゴムで止めます。
●2日目
水が少し濁ってきます(下の写真右側が2日目)。ガーゼをはずさずに水を捨て、再び水を入れて容器を振って、振り洗いします。これを何回か繰り返し、濁りのない状態にします(水に濁りがあるうちにやめると、もやしが腐りやすくなるので気をつけましょう)。
水が濁らなくなったら、しっかりと水切りをします(水切り後は、容器に新たな水は注ぎません)。遮光のため、アルミホイルで上と下の2方向から容器を覆います。穴ができて光が入ってしまうと緑化してしまうので、下の写真のように完全に包み込むのがポイントです。
●3日目
発芽が始まります。
*3日目以降も、1日2回(気温の高い時期は1日3回)、ガーゼをしたまま容器に水を注いで濁らなくなるまでそれぞれ3回すすぎ、すすいだ後はしっかりと水切りをします(水切り後は、容器に新たな水は注ぎません)。
●4日目
胚軸(もやしの茎の部分のこと)が伸び始めます。
●6日目
胚軸がだいぶ伸びてきて、根も出始めます。
●8日目
胚軸が5~6cmになったら収穫のタイミングです。
平均して、7~10日程度で収穫することができます。
最後に
もやしは短期間で栽培でき、炒め物やスープの具、サラダ、おひたしなどさまざまな料理に使えます。ぜひ、挑戦してみてください。
藤田 智
1959年秋田県湯沢市生まれ。宮澤賢治に憧れ、岩手大学農学部に入学し、同大学院修了。向中野学園高校教員、恵泉女学園園芸短期大学助教授を経て、現職。専門は、園芸学、野菜園芸学。野菜栽培に関連する著書は160冊を超え、「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVにも多数出演する。家庭菜園や市民農園の指導、普及活動を通じて、野菜づくりの楽しさを広げる取り組みを行っている。
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