何のために野菜は花を咲かせるの?
花には、雌しべが雄しべから花粉を受けるという、重要な役割があります。この「受粉」によって、種ができたり、実ができたりします。
野菜の花には、ひとつの花の中に雄しべと雌しべがあるものと、雄花と雌花に分かれて咲くものがあります(一部の野菜には、花を咲かせない品種もあります)。また、花を咲かせるにはたくさんの栄養が必要となり実の生長を妨げるため、花が咲く前に収穫する野菜もあります。
ひとつの花の中に雄しべと雌しべのある野菜、雄花と雌花が咲く野菜についてはコチラ
花が咲く前に収穫する野菜についてはコチラ
この花を咲かせる野菜は?
●トマト
トマトの花はひとつの花の中に雄しべと雌しべがあり、小さく黄色い花です。花を静かに揺らすと実がつきやすくなります。
●なす
なすの花もトマトと同じく、ひとつの花の中に雄しべと雌しべがあります。トマトの花によく似た形の、紫色の花です。なお、雌しべが雄しべより長ければ、健康的に育っている証拠です。
●きゅうり
小さく黄色い花を咲かせます。雄花(上のイラスト左)と雌花(右)がありますが、花のつけ根がふくらんでいるのが雌花で、この雌花に実がなります。花のついた幼果は「花丸」と呼ばれ、料理のあしらいとして用いられます。
●レタス
レタスの花は黄色く、たんぽぽに似ています。花が落ちた後、綿帽子(上のイラスト右)になる点も似ています。なお、レタスもたんぽぽも同じキク科の仲間です。
●ごぼう
ごぼうの花は、アザミによく似た紫色の花です。ただ花が咲く前に収穫してしまうので、めったに目にすることのない貴重な花です。
●アスパラガス
ユリ科のアスパラガスは、スズランのような小さな釣鐘型の黄色い花を咲かせます。雄株と雌株があり、雄株の方の収穫量が多めです。
最後に
なかなか見る機会のない野菜の花。野菜にどのように花が咲き、実がなるのかを話題にしてはいかがでしょうか。