秋冬にんじんの特徴
にんじんは通年で出回っています。というのも、6~11月は北海道や高冷地、11月ごろからは千葉県や茨城県、3月ごろからは徳島県や長崎県といったように、日本列島の北から南にかけて四季の変化を生かし、産地を変えながらリレー形式で生産されているためです。
そんな中、にんじん自体の本来の旬は9~12月ごろ。秋冬にんじんは身がしまって甘みが増すのも特徴です。
β-カロテンを効率良く摂るには?
●β-カロテンとは
β-カロテンは、にんじんなど緑黄色野菜に多く含まれる野菜の色み成分の1つ。にんじん(根・皮つき、生)には、可食部100gあたり6,900μg(マイクログラム)とたっぷり含まれています。
β-カロテンは体の中で必要なだけ、ビタミンAに変換されますが、体内でつくり出すことができず、毎日の生活で減ってしまうため、日々継続しての摂取がおすすめです。
●小さく刻んで丸ごと食べる
β-カロテンをはじめとする野菜の栄養は、強固な細胞膜の中にあります。この細胞膜を壊せば壊すほど吸収率が高まるので、生のにんじよりもミキサーなどで細かく破砕したジュースで摂取したほうが、β-カロテンの吸収率が1.5倍に高まるという研究結果もあります。また細かく刻んだりすりつぶしたりして、スイーツに混ぜて食べるのも◎。
●油と一緒に摂る
β-カロテンは脂溶性ビタミンのため、油を使った料理でも吸収率がよくなります。炒めものや揚げ物のほか、サラダ油やオリーブオイルを使ったドレッシングであえるのもいいでしょう。
にんじんの栄養をまるごと味わう
スイーツにしたり油と一緒に炒めたりすればにんじんをおいしく食べられるのと同時に、β-カロテンの吸収率もアップ!そんな嬉しいレシピを、2つご紹介します。
●にんじんマフィン
にんじんはすりおろして使うので、β-カロテンの吸収率が高まります。しっとりと焼き上げたマフィンは子どもにも喜ばれます!
●油と一緒に摂る副菜
生のにんじんを比べると、皮なしよりも皮つきのほうがβ-カロテンを200μg多く含みます。また、カリウム、カルシウム、食物繊維の量も皮つきのほうが多いのでにんじんの栄養を摂るには、きんぴらなど、皮ごと油で炒めるのも効率が良いといえます(栄養素量は、生、可食部100gあたり)。
最後に
甘い秋冬にんじんを、スイーツや炒め物で味わってみてください。